骨粗鬆症とは
骨粗鬆症とは加齢に伴い骨の密度が減少し、骨折をきたしやすくなる病気です。高齢社会に伴い、近年ではその患者様の数は増加傾向にあります。なかでも女性は20-45歳までが最大骨量に達しますが、50-60歳代では特に臨床症状はありませんが閉経とともに徐々に骨量は減少していきます。この時点では、骨折していない人との日常生活は変わりはありません。70歳以上になると外傷がないにも関わらず、だんだんと背中が丸くなってくる方や、そのための長引く腰痛、関節周囲の骨折をきたす方がいます。重症例では転倒により大腿骨を骨折し、杖なしでは歩けなる場合もあります。ひとたび骨折をきたしてしまうと、骨癒合まで時間がかかり徐々に健康度は低下します。最悪の場合、ベッド上の生活となり介護の必要な状態になることが懸念されます。そのため閉経後女性では、定期的な骨密度検査をお勧めします。
骨密度測定装置 (DEXA法)
せたがや岡田整形外科では骨密度(骨塩量)を測定する検査として、精度の高いDEXA法(Dual Energy X-ray Absorptiometry)を用いて、かかとや手関節よりも診断精度が高い、腰椎と大腿骨の骨密度検査を行っています。最新鋭の国産メーカー(富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社)による骨密度測定機を導入しています。また血液検査では、骨代謝マーカーを調査し、予防と治療について患者様に適した予防方法(食事、運動)や再骨折予防や骨密度増加を目的とした薬物療法の相談をいたします。
骨粗鬆症検診
骨粗鬆症は、骨の量が減少することによって骨が脆弱化し骨折しやすくなる病気です。
特に、背骨(胸椎や腰椎)・腕のつけ根(上腕骨近位端)・手首(橈骨遠位端)・太ももの付け根(大腿骨近位)などの骨が折れやすくなります。骨折による日常生活動作の低下は、高齢者のねたきりの原因のひとつです。日本における骨粗鬆症患者数は1280万人(男性300万人、女性980万人)1と推定されています。厚生労働省の国民医療費調査によると、65歳以上の「骨の骨密度および構造の障害」と「骨折」に関連した医療費は,2012年度は8,915億円であったのに対して、2017年度では1兆2,163億円に増加しており,国民医療費に占める骨粗鬆症に関連した医療費の比重は増大してきています。2
骨粗鬆症は違和感や痛みがなく、年齢とともに無症状に進行します。早期に発見し生活習慣を見直す、適切な薬剤を使用することで骨折予防をすることが重要です。
せたがや岡田整形外科は世田谷区の「骨粗鬆症検診」実施医療機関です。
対象は、世田谷区民の女性で30歳・35歳・40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳を迎える方となります(対象年齢は、その年の年4月1日~翌年3月31日の間に迎える年齢です)。すでに医師から骨粗鬆症と診断されている方は対象外です。
費用について
自己負担金 | 400円 |
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※生活保護等受給中の方は無料です。
検査方法
問診及びDEXA(Dual-energy X-ray absorptiometry)法による腰椎および大腿骨部の骨密度検査
※DEXA法は日本骨粗鬆学会によるガイドラインなど基準測定器として定められているX線骨密度測定装置です。微量な2種類のX線を照射して骨密度を測定する検査で、従来の骨密度検査(超音波法・MD法・CT法など)と比べて精度が高い方法とされています。
申込方法・申込先
当院のWeb予約から予約をお取り下さい。
大腿骨近位部骨折に関わる二次性骨折予防継続管理について
せたがや岡田整形外科は「大腿骨近位部骨折に関わる二次性骨折予防継続管理」を行うことができる施設です。大腿骨近位部骨折後の骨粗鬆症の評価と継続した治療を行うことは、次の転倒による再骨折の予防にとても重要です。そのため、骨折手術を行った急性期病院で最初の評価と治療を行い、自宅より外来診療を行うクリニックで骨粗鬆症の評価と治療をしっかり継続することが推奨されています。
評価と治療は、骨粗鬆症の予防と治療ガイドラインに基づいて行っています。腰椎および大腿骨の骨密度測定、採血による骨代謝マーカーの評価を定期的に行うことで継続した骨粗鬆症治療を行います。